XCPとは?仮想通貨カウンターパーティーの特徴と将来性を解説!

近頃、暗号通貨取引の話題でちらほらとCounterparty(カウンターパーティー)という名前を見かけるようになりました。名前もまるで金融の取引に出てくるような単語ですが、それでも暗号通貨の名前のようです。

いったいこの「カウンターパーティー」とは何なのでしょうか。こちらでわかりやすく説明していきます。

Counterparty(カウンターパーティー)の概要

カウンターパーティーとは一言で説明すると、暗号通貨ビットコインのブロックチェーン上に作られている分散型金融プラットフォームです。そこで流通する通貨の略号は「XCP」と表記されます。

取引単位 XCP
時価総額 約44億円
発行枚数上限 現時点では約261枚
発行年月 2014年1月

ビットコインでスマートコントラクトが使えるようになる!

イーサリアム上でのトークン発行はよく聞く話ですが、カウンターパーティーはそうではなく、BTC(ビットコイン)上で独自トークンの発行機能を持ち、またBTCブロックチェーンを利用して分散型取引所を行う能力があります。

後述しますが、今回ご紹介するカウンターパーティーには、大きく分けて4つの独特な機能があります。

  1. BTC(ビットコイン)のブロックチェーンを利用している、同時にビットコインに新機能を与える関係
  2. 独特な取引承認基準である「POB(Proof of Burn)」の採用
  3. 独自トークンを作れる機能
  4. 分散式取引所(DEX)の機能を持つウォレット

ビットコインのブロックチェーンを基礎として作られているXCPですが、取引承認基準はいわゆるPOWではなく、「PoB(Proof of Burn)」という独特の方式を使用しています。

PoBは、金本位制を模倣したもので、BTCが価値の根源であるとみなし、「BTC本位制」の原則を取っています。

一般的な暗号通貨のようにマイニングするのではなく、BTCが担保に入っていることでXCPの価値も保証されるということですね。

カウンターパーティー―の特徴は、自分のトークンが誰でも簡単に作れる点です。発行枚数を自分で決め、配布、XCPとの取引が可能になります。

XCPは総発行枚数が2,617,446枚(261万枚)までとなっております。このため、使用者が増えるほどサプライ不足で価格が高騰すると見られています。

カウンターパーティーはビットコインの機能拡張

カウンターパーティーの3つの大きな特徴、BTCのブロックチェーンを利用する点、POB(Proof Of Burn)の導入、ユーザーが自由に独自トークンをローンチ(発行)できる点はユニークであり、注目・評価されています。

「Counterparty(カウンターパーティー)」について、「ビットコインのブロックチェーンの上に構成されている」と表現しました。

言い換えれば、独立した自前のブロックチェーンを持っている暗号通貨とは異なり、既存のビットコイン(BTC)のシステムを拝借(ブロックチェーンにカウンターパーティー独自のデータを追加)して存在するプラットフォームだということです。

いわゆるビットコイン2.0(暗号通貨の基本機能に加え、追加の新機能 を特徴とする暗号通貨の総称)だとも言えます。

ビットコインに元々なかった「スマートコントラクト」というシステムを搭載させた、「ビットコインの機能拡充版」という見方もできます。

※ちなみに、金融用語としてよく耳にする「カウンターパーティリスク」(デリバティブ取引におけるカウンターパーティー=相手の破産などで契約不履行となるリスクのこと)という単語がありますが、今回ご紹介しているXCPとは無関係です。

DEX(分散型暗号通貨取引)機能も保有する

カウンターパーティーには、Decentrailzed Exchange(DEX=分散型暗号通貨取引)機能があります。

これは一般的な取引所のサービスではなく、専用ウォレット自信が取引所の機能を持ち、世界中に分散していることでカウンターパーティーは安全に取引ができるというわけです。

DEX、つまり分散型取引所はコインチェック事件のようなハッキング被害をなくし、リスクを回避しつつ取引ができる仕組みになっています。

「PoB」、「バーンする」とは?

カウンターパーティーは、その価値を維持するため、「PoB(プルーフ・オブ・バーン)」というユニークな方式を採用しています。

PoBとは、簡単に言うと独自トークンを発行する際に、XCPを一定量使えないように(これを焼却すると表現)して、等価交換を行うものです。

実際には、「焼いて」いるのではなく、二度と取り出せないアカウント(ウォレット)に入れてしまい、ロックしてしまうのです。

Burnするために使う、「二度と取り出せないアドレス」とは、(1CounterpartyXXXXXXXXXXXXXXXUWLpVr)というBitcoinアドレスです。

ビットコインのアドレスは公開されていますので、誰でもその動きを見ることができます。2018年4月時点で、このアドレスには2,130.86572946BTCが送られています。

このようにして、独自にトークンを発行したい人が増え、そのためにBurnする量が増加するにしたがい、XCPの流通量(サプライ)が減少し、のこったXCPはどんどん希少化していくので、XCPの相場はすこしずつ上昇しくと見られます。

カウンターパーティーの歴史

このカウンターパーティーの概念を実践するため、XCPが2014年1月2日~2月3日の期間に「Burn-proof-Burn-on」というプロセス(BitcoinsをBurnする=燃やすこと、すなわち誰も取り出せないアドレスに送り、二度と取り出せなくしてロックすること)で約260万のXCPが発行されました。これは2000BTC以上をBurnしたという記録があります。

XCPの購入方法・相場

まず、ビットコインを購入し、保有します。カウンターパーティ(XCP)はBitcoinの上で動作します。そしてネットワーク取引費用にはビットコインを少し消費します。

カウンターパーティーのウォレットはいろいろな種類があり、好みで選ぶことができますが、今回は公式ウェブサイトの「ウォレット」(インストールタイプ)についてご説明します。

いくつかの暗号通貨のウォレットを使った人ですと、カウンターパーティーのウォレットはやや異質な感じを受けるでしょう。

それは、XCPの管理の機能だけでなく、ウォレットの中に自分が新規トークンを発行する機能、それを取引する機能まである点です。

普通の暗号通貨ウォレットではこのような機能はないため、たいへん独特です。

「自分コイン」を手軽に発行し、ネット上で資金調達を行うなら、このカウンターパーティーのウォレットを自分のコンピュータにインストールすれば、簡単に実現できます。

公式のカウンターパーティー・ウォレットをダウンロードしてインストールします。

そして、XCPを取り扱う暗号通貨取引所で購入します。

ZaifでのXCPの購入方法

カウンターパーティーを購入できる取引所は、海外にいくつかと、国内の登録済み業者は大手取引所Zaif(ザイフ)があります。ザイフは日本国内の金融庁認可済みの取引所です。

Zaifは、日本国内の仮想通貨取引所の中では最も歴史のある所だと言えます。

黎明期の2014年に、ネット上にETWingsというビットコイン、モナーコインを日本円建てで取引できるサービスのサイトが存在しました。

これを2015年に大阪にある企業のテックビューロがこれを買収し、名称を変更したのがZaifです。

ログインして、「取引」ページに入り、メインチャートの左上のボタンを押し、「トークン」を選択します。Zaifでは、XCP:JPYと XCP:BTCの2つの取引板があります。

(XCPは厳密に言えば独立した仮想通貨ではなく、ビットコイン上のトークンであるために、このようになっています)

この中に、「XCP/JPY」と「XCP/BTC」があります。これは、日本円(JPY)を使ってXCPを買うか、ビットコイン(BTC)でXCPを買うかの違いです。

使う通貨も違いますし、相場も大きな動きは似ているとはいえ、細かく見れば異なりますので、どちらのチャートでいくのか良く考えてから決めてください。

例えば、XCP/BTCを選択し、手持ちのビットコインを使ってXCPを購入するとします。「売買注文」を見ると、買い注文が赤字で下に、売り注文が緑字で上に並んでいます。

この例では、いま最も安い値段で売りたいという注文は1XCP=0.00232248BTC、最も高い価格で買いたいという注文は1XCP=0.00200005BTCとなっています。

XCPの気配値

もしいますぐに買いたいなら、この中で最も安く売るという「0.00232248、2XCP」の注文を約定すれば、すぐにXCPを買うことができますね。ただし、2XCPしか売りに出されていません。

もしも3XCPほしいなら、2XCPは単価0.00232248BTCで買い、残りの1XCPは、その上に注文が出ている0.00232280BTC(少しだけ高い)売り注文を約定させる必要があります。

この値段では(高いので)買いたくない!という場合は、自分の希望の購入価格(単価)を入力、希望数も入力して、「買い注文」ボタンを押します。

ZAIFのXCP取引板での買い注文を入れる様子

この例ですと、単価0.00211111BTCで10XCP買いたいという注文を入れることになります。この値段で売ってもいいよ、という売り手が現れるまでは、この注文は取引板に載ったままになります。

ゆっくりでいいからできるだけ安く買いたいのであれば、希望価格を入れて買い注文を出し、相場がぐっと下がった時に誰かが売ってくれるのを待つのがいいでしょう。(指値といいます)

いますぐに欲しい!という場合は、いま売りに出ている価格で最安のものから買っていく(成り行きといいます)ことになります。

ちなみに、買う時の単価を誤って大きい金額にして入力してしまっても、かならず一番安い売り注文から消化していくことになるので、間違ってすごく高い値段で買ってしまった、ということにはなりません。

カウンターパーティーの相場チャート

相場はその他のアルトコインと同じ傾向で、2018年は昨年末~年頭の高値から大幅に下落したままでした。

しかし4月下旬にBTCの上昇トレンドが見えてきたことで、XCPも対JPY、対BTCともにじわりと上げてきています。

ZAIFのXCチャート(JPY建て)

ZAIFのXCチャート(BTC建て)

XCP/JPY相場を見ると、年末のビットコイン暴騰にリンクして2017年12月には瞬間的な暴騰があり、なんと12800円まで高騰しました。

その後ほとんど全てのアルトコインが下落し、カウンターパーティーも例外ではなく、1400円前後を横ばいで推移してきましたが、上記の通り、基軸通貨であるビットコインの上げトレンドに反応して、XCPもゆっくりと回復中です。

XCP価格は暗号通貨全体の相場とBTC相場の双方の影響を受けます。

残念ながら、XCPの価格はボラティリティがかなり大きく、安定した投資かと問われればNOと言わざるを得ません。

その他の暗号通貨と比べてもゆらぎが大きいため、安定感のなさは否めません。

ビットコイン上のトークンであるカウンターパーティーのXCP価格は、暗号通貨全体の相場と、BTC相場の双方の影響を受けて揺れ動いています。

カウンターパーティーのハードフォークについて

カウンターパーティーが、ハードフォークし、カウンターパーティーキャッシュ(XCPC)という別のプラットフォームが生まれるという発表がありました。

counterparty.cash(XCPC)は、プロトコル機能を提供するために生まれる予定で、公式発表によれば、XCPCはすべてのスマートコントラクトの実行で使用される通貨として機能するとされています。

簡単に言えば、XCPがBTC上で行っていたやりかたをBCH上でも実行しようというもので、性能が上とみられるBCHで行えばパフォーマンスも向上するだろうとの期待があります。

ところが、予定では2018年2月に実施されるところ、その後のアナウンスがなく、のびのびになっています。さらに進捗に関する公式発表も出ていないのが実情です。

XCPで自分のトークンを発行してみよう

カウンターパーティーの最もユニークな点はずばり、自分のトークン(暗号通貨の機能の一部を利用してできるカスタマイズされたコインの一種)を作れる点ですね。

そのやりかたも非常に簡単で、専用のウォレットアプリをインストールすればすぐに可能です。

発行するためのコストは、まず、自分トークンの作成の費用で0.5XCPを用意し、さらに、ビットコインも必要になります。

これは、カウンターパーティーがBTC本位制を採用しており、自分トークンの発行に伴うBTCの供出(流通せずにロックしてしまう)で、価値を担保するためです。

「IndieSquare Wallet」メニューから「受け取り」を選択し、カウンターパーティーの受取用アドレスを表示し、そこへBTCを送付します。

2種類のコスト(XCPとBTC)が無事送金終了すれば、いよいよ自分のトークンを作り始められます。

アプリからIndieSquareを開き、「INDIEBOARD」をClick、「Try Now」、「アプリでサインイン」を選択。

連携アイコンを選択肢、サイトのQRコードをスキャン。QRコードのスキャンがうまくいくと画面がでます。

4桁の暗証番号を入力することで「紐づけ」が行われます。その後、「INDIEBOARD」のトップ画面が現れます。

メニューから「トークン新規発行」を選択し、トークンの名称を入力します。発行したい数量を決定し、「続ける」を選択。

最後に「発行する」を選択すれば、自分だけの独自トークンが発行されます。

このあと、「IndieSquare Wallet」との連携が必要になります。アプリを連携させるためにQRコードをスキャンし「YES」と確認選択をすると、完了です。

カウンターパーティーの欠点

カウンターパーティーはビットコインのブロックチェーン上にありますので、ビットコインの長所も短所もすべて受け継いでいることになります。BTCの欠点といえば、現状を見るに、送金が遅れがちなことです。

大量のトランザクションをさばけず、処理が遅れ、送金が詰まってしまうことが2016-2017年には頻繁に発生しました。

その結果、送金手数料をかなり高くしないといつまでたっても届かないという状況に陥りました。

カウンターパーティーも、この問題から逃れることはできず、すべてはビットコインネットワーク次第と言えるでしょう。

カウンターパーティーの将来性について

暗号通貨に興味を持った人が、一度は考える「自分のコインを発行してみたい」という願望が、非常に簡単に叶うという意味では、非常に将来性の高いプラットフォームだと言えます。手順もわかりやすく、コストも安いため、本当に気軽に利用することができます。

XCP全体の発展と相場については、今後どうなっていくのか、これはなかなか難しい問題です。

まず言えることは、これから様々なプロジェクトを立ち上げるときに「コインやトークンで資金を集めてみようか?」と考える人がますます多くなり、手軽に作れるトークンというものはますます重宝がられるだろうという点です。

その点で言えば、現時点で最も理想的なのはイーサリアムか、またはこのカウンターパーティーではないかと考えられます。

一方、前述しましたが、カウンターパーティーはビットコインをベースにしている以上、他のコインやトークンよりもずっとビットコインの成長の影響を受けやすいということです。

XCPを日本国内だけに限ってみれば、唯一の取扱取引所Zaifは金融庁より暗号通貨交換事業を行う企業認可を受けていますし、PoBのポリシーにしたがい、時間がたつほどに希少性が高まっていき、XCPの相場も上がっていくことでしょう。

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