ホワイトペーパーで仮想通貨の投資銘柄を決める!読むべき理由と注意点
既に1000種類以上あると言われている仮想通貨ですが、すべてがビットコインやイーサリアム、リップル、ライトコイン、ビットコインキャッシュのように、高値が付いているわけではありません。
中には一体どのような目的で作られたのか、本当に信頼を置ける人物が作ったのか、そもそもこの仮想通貨は安全なのかなど、知るべき情報が書かれていない怪しい仮想通貨も存在します。
それどころか、仮想通貨を発行する予定だと宣言しつつ、未だに発行されない詐欺まがいの仮想通貨すら存在します。
仮想通貨の中には将来的に値上がりが期待できるアルトコインがある一方で、値上がりどころか詐欺の可能性すらある悪質な仮想通貨すらあります。
値上がりするのであればぜひとも投資をしたいのですが、果たしてこの仮想通貨は本当に値上がりが期待できる通貨なのか、それとも詐欺なのかは一体どうやって判別すれば良いのでしょう?
仮想通貨のホワイトペーパーは、そんな仮想通貨の真贋を見極める上で非常に役立つ白書です。
仮想通貨について知りたい時は、必ずホワイトペーパーを確認しましょう。
仮想通貨のホワイトペーパーとは?
ホワイトペーパーは、和訳すると白書で、特定の製品やサービスの機能を解説している文書などをホワイトペーパーと呼ぶことが一般的です。
もともとは政府が発行する報告書のことをホワイトペーパーと呼ぶのが主流だったのですが、現在は企業が発行している報告書などもホワイトペーパーと呼ばれるなど、この単語は様々な業界で広く使用されています。
仮想通貨のホワイトペーパーが意味するところとは、いってみれば仮想通貨の報告書です。
ホワイトペーパーには、仮想通貨の企画や構想、どのような技術を採用しているのかなど、その仮想通貨にまつわる情報が記述されています。
情報の受け手はホワイトペーパーを読むことで、これは一体どのような仮想通貨なのかといった情報を得ることができます。
仮想通貨というのは発行すればすぐに投資家に購入されるというものではありません。ビットコインほどの信用力を得るためには、長い年月か、もしくは信用されるに足るだけの情報が必要です。
投資家にとって魅力の多い記述が書かれているホワイトペーパーともなると、発行前より注目度が高く、いざ仮想通貨を発行すれば早々より高値がつく可能性があります。
逆に、ホワイトペーパーの魅力が低いと、投資家からの注目度が下がるため、仮想通貨を発行しても資金調達は困難を極めるでしょう。
仮想通貨のホワイトペーパーは、ICOのような資金調達の現場でほど重用されます。
ビットコインのホワイトペーパーはあるのか?
内容を簡単にまとめると、ビットコインは金融機関などの第三者機関を介さずに運用できる通貨であり、ビットコインは低コストで改竄のリスクが非常に低い安全な通貨でもあるという旨の内容が記載されています。
論文はこちらのURL(https://bitcoin.org/bitcoin.pdf)より誰でも確認することができます。
ホワイトペーパーは誰でも閲覧可能なのか?
ホワイトペーパーは仮想通貨の数だけ存在します。既に仮想通貨は世の中に1000種類以上あるため、そのすべてのホワイトペーパーが無料で誰でも読めるかどうかはわかりません。中には有料のホワイトペーパーも存在します。
既に公開済みのホワイトペーパーならば、原則として誰でも閲覧は可能です。
特にICOのホワイトペーパーともなると、資金調達が目的で仮想通貨を発行するため、ホワイトペーパーを無料で公開していることが多いです。
ただし、ホワイトペーパーは英語で書かれていることがほとんどで、日本語で書かれているホワイトペーパーは少ないです。英語に自信がない場合は、日本語版のホワイトペーパーが出るまで待つか、翻訳サービスなどを使って解読しないと、読むことができません。
ホワイトペーパーには何が記載されているのか?
ホワイトペーパーとは、そもそも特定の商品や技術などを理解するための報告書です。それは仮想通貨に関しても同じことが言えます。
仮想通貨のホワイトペーパーには、その仮想通貨がなぜ生まれたのか、どのような利点を持っているのか、どのような技術を採用しているのかなど、その仮想通貨に関する様々な情報が書かれています。
投資家にとってホワイトペーパーとは、その仮想通貨に投資をするべきか否かの判断材料です。
仮想通貨のホワイトペーパーは、株式投資で言うところの財務諸表のようなものです。財務諸表を読めばその会社のことがわかるように、ホワイトペーパーを読めばその仮想通貨がどのようなものであるのかを理解することができます。
ホワイトペーパーを読むべき理由とは?
ビットコインバブルが到来していた頃ならば、仮想通貨ならばどれを購入しても値上がりする可能性がありました。しかし、ブームが去って以降は状況が違います。
仮想通貨だからといって必ずしも値上がりするとは限りません。それどころか、買った瞬間に人気が低迷し、価値が落ちる可能性すらあります。
短期にしろ長期にしろ、投資家は値上がりを期待して仮想通貨に投資をします。ホワイトペーパーとは、そんな値上がりするかどうかを予測する上で必須の情報です。
ホワイトペーパーを読み、将来的に値上がりが期待できそうであれば投資をし、そうでないのであれば投資をしないで済みます。
ホワイトペーパーを読まずに投資をするという行為は、地図を持たずに知らない街に行くようなモノです。非常に危なく、リスクが高いです。
しかし、事前にホワイトペーパーを読んでおけば、値上がりの可能性が高い仮想通貨に投資をすることで、将来の値上がりというメリットを享受しやすくなります。
ホワイトペーパーで読むべきポイント
投資家がホワイトペーパーを読むときのポイントは次の7つです。
- 仮想通貨は誰が発行をするのか
- 誰にとって価値のある仮想通貨なのか
- 拠点はどこにあるのか
- プロジェクトの意義とは何なのか
- どうやって価値を実現するのか
- 発行上限はあるのか
- 価格はいくらになるのか
これらのポイントはしっかりおさえておきましょう。
特に、発行主体が誰なのか、どこにあるプロジェクトなのかなどの情報がわからず、発行元が不明瞭なホワイトペーパーは詐欺である可能性が非常に高く、危険です。
ホワイトペーパーを読む際には、最低限として誰が発行するのかをしっかりと確認しておきましょう。
ICOのホワイトペーパーの内容
世の中には数多くのICO案件があり、仮想通貨の発行元はできるだけ魅力的なホワイトペーパーを公開することで、世界中より資金を募っています。
では、ICOのホワイトペーパーにはどのような内容が書かれているのでしょう?
ICOのホワイトペーパーに書かれている内容というと、まずその仮想通貨の理念やビジョンなどが書かれています。
その仮想通貨事業の目的や仕組み、どのような技術を採用しているのか、そして目論見などが書かれています。
さらには、セキュリティに関する情報や投資家向けの情報、発行と配分の方法、調達した資金の使用用途などが書かれているものです。
ICOは事業的な性格が強いため、ICOによって調達した資金をどのように活用し、収益を図るかがホワイトペーパーには書かれているものです。
さらに、誰が、いつ、どこで発行しているのかといった主体に関する情報が書かれています。ICOのホワイトペーパーは、事業計画書のような内容になっていることがほとんどです。
ホワイトペーパーを読む時の注意点
ホワイトペーパーを読むことで、その仮想通貨に投資するべきか否かを判断することができます。内容が魅力的で、投資家にとってメリットがありそうならば、投資をしても問題はないでしょう。
では、ホワイトペーパーに書かれている内容はそのまま鵜呑みにしても良いのかというと、そんなことはありません。ホワイトペーパーを読む際には次の点に注意しましょう。
本当に実現可能な内容なのか?
ホワイトペーパーの目的は、投資の誘致ということもあってか、その内容は常に投資家にとって魅力的な内容に満ち溢れています。そして、中には現実的に不可能なホワイトペーパーも存在します。
いくらプロジェクトの内容が魅力的だからといって、荒唐無稽な内容のホワイトペーパーでは、信頼には足りません。
もちろん、それを実現させられるだけの根拠があるのであれば話は別です。しかし、ホワイトペーパーに書かれている内容を実現できる根拠が特に提示されていないのであれば、そのホワイトペーパーの内容は机上の空論でしかありません。
ホワイトペーパーを読む時は、いくら魅力的な内容だったとしても、本当に実現が可能なのか、よくよくチェックしておきましょう。
詐欺の可能性
ICOはIPOと違ってまだまだ法律的に未整備な分野です。それでいて、海外の人間でも簡単に投資できるという性格もあってか、詐欺が横行しやすいというデメリットがあります。
いくら堅実な内容で、将来的に利益を回収できる見込みが高そうなホワイトペーパーだからといって、詐欺だったら意味がありません。
ICOの詐欺の中には、極めて真っ当そうなプロジェクトのホワイトペーパーを公開し、資金を調達した後に逃亡を図るという、悪質なプロジェクトリーダーも存在します。
詐欺の可能性がある以上、ホワイトペーパーを読む時は、必ず信頼できる相手なのかを確認しましょう。
ホワイトペーパーが果たす役割
さらに、値上がりの期待が薄い仮想通貨へ投資するリスクも減らすことができるでしょう。
ホワイトペーパーとは、投資家にとって仮想通貨の将来性を判断する上で重要な手がかりとなります。仮想通貨のホワイトペーパーが普及することで、ICOはより健全な資金調達の場となるでしょう。