仮想通貨のホワイトリスト一覧!銘柄の共通点や金融庁との関係を解説
仮想通貨といえば、ビットコインがもっとも有名です。ビットコイン以外にも、イーサリアムやビットコインキャッシュ、リップル、ライトコインなど、世の中には有名なアルトコインが多く存在しています。
これらの有名な仮想通貨に関して言えば、安全に取引ができると自信を持って言うことができます。では、他の仮想通貨についてはどうなのでしょう?
仮想通貨といってもそれぞれです。無名の仮想通貨もあれば、安全性が確認できない仮想通貨、犯罪に使用される恐れのある仮想通貨など、種類によってはリスクが存在することもあります。
どの仮想通貨なら安全で、どの仮想通貨は危険なのかを判断できる明確な基準というものは存在せず、投資家は常に自分の目で見て安全で、将来が期待できる仮想通貨を見つけなければなりません。
安全で、これから伸びる仮想通貨を見つけることは、プロでも難しいです。それだけに、投資のプロでもない初心者ともなると、どの仮想通貨が安全なのかを明確に判断することはできないです。では、どうしたら良いのでしょう?
安全な仮想通貨がどこにあるのかを知りたい時は、金融庁のホワイトリストを確認しましょう。
金融庁のホワイトリストに載っている仮想通貨は、安全に使用できる仮想通貨ばかりです。
ホワイトリストとは?
ホワイトリストとはブラックリストの対義語で、注意や警戒が不要な対象を示す一覧のことです。その反対で、ブラックリストとは注意や警戒が必要な対象を載せた一覧のことを指します。
仮想通貨のホワイトリストとは、数多く存在する仮想通貨の中で、特に注意や警戒を要しない、安全に取引ができる仮想通貨の一覧を指します。
もちろん、いくらホワイトリストに載っているからといって、どこの誰が作ったのかよくわからない怪しい団体が発行しているホワイトリストでは信用できません。ホワイトリストを信用するためには、誰が発行しているのか、その発行者は信頼に足る相手なのかを確認する必要があります。
日本で仮想通貨のホワイトリストと言えば、金融庁のホワイトリストをイメージするのが一般的です。
金融庁のホワイトリストに載る意義
いくら有名人や著名人が、この仮想通貨は安全だと言ったところで、信じることはなかなか難しいです。しかし、金融庁のような権威のある組織がホワイトリストに載せた仮想通貨ならば、安心して取引に用いることができます。
金融庁のホワイトリストといっても、金融庁がこの仮想通貨ならば安全だと直接明言しているわけではありません。
金融庁のホワイトリストとは、要するに金融庁が認可した取引所が取り扱っている仮想通貨の一覧のことです。
金融庁が仮想通貨の取引所に認可を与える時、どのような仮想通貨を取り扱っているのかを一つ一つ精査することになります。
取引所が金融庁から認可を受けるということは、その取引所が取り扱っている仮想通貨は、金融庁から見て上場しても問題ない仮想通貨だと判断されたことを意味します。
世の中には既に1000種類以上の仮想通貨があると言われています。誰にも知られていない仮想通貨などを含めたらそれ以上でしょう。
玉石混交な仮想通貨の世界において、金融庁のホワイトリストに載っている仮想通貨というのは、政府からお墨付きをもらっている仮想通貨だと判じることができます。
もっとも、実情としてはあくまで取引所に上場しても問題ない仮想通貨だと認められたというだけであり、ホワイトリストは仮想通貨の価値を裏付けるものではありません。
ただ、仮想通貨が価値を上げるためには取引所に上場しなければなりません。ホワイトリストに載っている仮想通貨は、そうでない仮想通貨と比べ、今後日本の取引所で広く取り扱われる可能性が高い仮想通貨なだけに、今後の展開次第では価値をさらに上昇させるかもしれません。
ホワイトリストに載っている仮想通貨一覧
ホワイトリストに載っている仮想通貨は、次のようになります。
- ビットコイン(BTC)
- イーサリアム(ETH)
- ビットコインキャッシュ(BCH)
- ライトコイン(LTC)
- イーサリアムクラシック(ETC)
- リップル(XRP)
- モナコイン(MONA)
- ネム(XEM)
- カウンターパーティー(XCP)
- フィスココイン(FSCC)
- カイカコイン(CICC)
- ネクスコイン(NCXC)
- ペペキャッシュ(PEPECASH)
- リスク(LSK)
- ビットクリスタル(BCY)
- ストレージコインエックス(SJCX)
- ゼン(ZEN)
- ザイフトークン(ZAIF)
ホワイトリストに載る条件は、金融庁より認可を受けている取引所から上場していることです。そのため、今後新たに取引所に仮想通貨が上場すれば、それはホワイトリスト入りした仮想通貨だと判断できます。
つまり、ホワイトリストに載る仮想通貨は今後増える可能性がとても高いということです。
改正資金決済法との関係
日本は2017年4月1日に改正資金決済法、いわゆる仮想通貨法を施行しました。
改正資金決済法が施行されたことで、ようやく仮想通貨は日本において決済可能な財産的価値を有する資産だと認められました。
さらに、同法で取引所に関する規制が設けられました。
改正資金決済法が施行されたことで、取引所を運営するためには政府への登録が義務付けられたのです。
それまでは無認可というと語弊がありますが、仮想通貨の取引所というのは企業が勝手に行っているだけの、政府の関与のない組織でした。そのため、安全性の低い通貨であっても、取引所の自由な裁量で取り扱うことができました。
しかし、政府への登録が義務付けられたことで、取引所は今後、自由に好きな仮想通貨を上場させることができなくなったのです。
それは見方を変えれば、取引所に上場した仮想通貨とは、政府から取引を認められた仮想通貨であることを同時に意味します。
認可を受けられない取引所とは?
仮想通貨の取引所だからといって、必ずしも全ての取引所が金融庁より認可を受けているわけではありません。中には申請をしたものの、なかなか認可が下りない取引所もあります。
なぜ認可が下りないのか、その理由は様々です。単純に手続きが遅れているだけかもしれませんし、認可が下りない重大な理由があるのかもしれません。
例えば、取引所に問題点がある場合、やはり認可は受けられないでしょう。他にも、違法性の高い行為をしている取引所の場合も、認可は受けられないです。
日本最大の取引所の一つであるCoincheck(コインチェック)も、2018年4月27日現在まだ認可を受けていません。
一体なぜ、コインチェックは金融庁の認可を受けられなかったのでしょうか?
コインチェックがみなし業者だった理由
2018年1月、ネム流出事件の渦中にあったコインチェックは、まだ金融庁から認可を受けていないみなし業者でもあったと言うことで、世間を騒がせました。
コインチェックはかねてより金融庁に申請こそしていたものの、なかなか金融庁から認可が下りないという事情を抱えていました。
なぜコインチェックは認可を受けられなかったのか、その理由は明確ではありません。セキュリティ対策を疎かにしていたからという人もいれば、取扱っていた仮想通貨に問題があるという人もいます。
コインチェックが取り扱っている仮想通貨の銘柄の中には、まだホワイトリスト入りしていない仮想通貨もありました。例えば、オーガーやファクトム、ダッシュ、ジーキャッシュ、モネロなどがあります。
このうち、ダッシュやジーキャッシュ、モネロなどの仮想通貨を取り扱っていることで、コインチェックは金融庁からの認可を受けられなかったのではないのかと言われています。
というのも、これらの仮想通貨は匿名性通貨と呼ばれる特殊な仮想通貨で、犯罪に用いられるリスクが高いからです。
匿名性仮想通貨がホワイトリスト入りしない理由
モネロ(XMR)、ダッシュ(DASH)、ジーキャッシュ(ZEC)の仮想通貨は、世間では匿名性仮想通貨と呼ばれています。
匿名性仮想通貨というのは、プライバシー保護に力を入れている仮想通貨のことで、これらの仮想通貨を使用して取引をすると、送金者や受金者などの個人情報が外部に知られる心配が無くなります。
ビットコインなどの仮想通貨の取引は、一見すると誰にも知られずに送金できる、プライバシーが守られやすい取引のように感じられますが、実情は異なります。
というのも、ビットコインの取引は個人レベルの些細なモノですら全て記録され公開されているからです。つまり、ビットコインの取引は、非常に透明性が高く、すべての取引内容は外部から監視が可能ということです。しかし、匿名性仮想通貨の場合はこの限りではありません。
匿名性仮想通貨を使用すれば、第三者に取引情報を教えることなく送金が可能なため、マネーロンダリングなどの犯罪に用いられるリスクが非常に高いです。
実際、モネロなどの匿名性仮想通貨が北朝鮮の資金源に使われているなどの話もあります。
匿名性仮想通貨を日本の取引所が上場させると、犯罪組織やテロリストなどの資金源にされてしまう恐れがあります。
犯罪に使用される危険がある以上、金融庁が匿名性仮想通貨をホワイトリストに入れることは無いでしょう。
ホワイトリスト入りする影響
仮想通貨がホワイトリストに入るということは、国内取引所に上場させても問題ない仮想通貨だと金融庁が認めたことを意味します。
そのため、今はまだ特定の取引所しか扱っていない仮想通貨も、一旦ホワイトリスト入りされれば、今後は他の仮想通貨取引所も取扱うことになるでしょう。
そうすれば、わざわざ海外の取引所を使用せずとも、国内の取引所で売買できるようになります。
このように、ホワイトリストに載るということは、国内取引所に上場できることを意味しているのですが、それが仮想通貨にもたらす影響とはどのようなものなのでしょう?
価格への影響
仮想通貨が金融庁のホワイトリストに載るということは、当然ですが日本の巨額なマネーがその仮想通貨に流入することを意味します。
つまり、価格が高騰する可能性が極めて高いということです。実際、リスクがビットフライヤーに上場した結果、短期間で価格が大きく高騰しました。
リスクといえば、国内で取り扱っていた取引所というとみなし業者のコインチェックぐらいでした。国内の金融庁より認可を受けている取引所から上場したという意味では、ビットフライヤーが初めてでしょう。
日本は世界でもトップクラスの先進国です。それに加え、仮想通貨にも積極的な国です。
日本のホワイトリストに入ったということは、それだけで世界から注目されることになるでしょう。そうなれば、価格が高騰するのは時間の問題かもしれません。その一方で、ホワイトリストに入らない仮想通貨は、今後とも価格が低迷するかもしれません。
以上のことからホワイトリストは、仮想通貨の価格の変動に大きな影響を与えると言えるでしょう。
ホワイトリストと仮想通貨の関係
たとえホワイトリストに載っていなくても、仮想通貨としての性能が低くなるなどのことはありません。今まで通り、問題なく仮想通貨として使用できるでしょう。しかし、ホワイトリストに載っているか否かでは、その仮想通貨に対する信頼性が大きく異なります。
ホワイトリストに載っていない仮想通貨は、何か問題のある仮想通貨だと投資家から判断されやすいです。
今後、仮想通貨の価値が上がるかどうかの判断の決め手として、ホワイトリストが用いられる可能性はとても高いでしょう。仮想通貨にとってホワイトリストとは、投資家から信頼を得るにあたって不可欠なモノなのです。
ホワイトリストに載っている仮想通貨だけが価値が上がり、そうでない価値は今後とも価値が低いままとなるかもしれません。
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