日本でフィリピンの仮想通貨ノアコイン(NOAH Coin)の先行販売を行なっていた会社があったようですが、今回この案件に関してフィリピン大使館が公式ページで発表を行なっている事を発見いたしましたので、ご紹介いたします。
ノア(Noah)コインとは?

そもそもノアコインとは何なのか。
私もこの発表が出るまでは聞いた事がなかった仮想通貨ですので、調べてみる事にしました。
ノアコイン概要
ノアコインとは、2017年に先行販売が計画されている仮想通貨として、認知されています。
この仮想通貨はフィリピン人が働いて稼いだお金を国へ仕送りする際に、手数料を緩和(情報としては無料と明記)で送金が可能である通貨として開発されました。
実際にノアコイン公式のYouTubeチャンネルがあり、そこで2本の動画がアップされていますね。
正直、このチャンネルが本物かどうかは判断し兼ねますが、チャンネル概要には公式サイトと思しきリンクもございました。
公式サイト?:https://noahcoin.org/en/
見る限りサイトは海外で作られているようですので、信憑性は高いでしょう。
ノアコインの詐欺案件
では今回問題になっている怪しい案件についてご紹介いたしましょう。
ノアコインの先行販売
ご存知の方はご存知なのかもしれませんが、泉忠司という方がウェビナーなどでノアコインの先行販売を行える会社からコインを購入できる案件を出していたそうですね。
ノアコインは販売が開始されれば、速攻で値上がりするので今の内に購入しておきましょうと言った文言で宣伝されていたんですかね?^^
私は直接この方のウェビナーを見た訳ではないのですが、このウェビナーの内容含め企業情報などで不審に思われる点は以下の通りです。
・事務所の所在地が架空住所
・某大学講師と紹介されているが、該当大学の名簿には該当講師名なし
・企業サイトに電話番号、住所の記載なし
これだけの条件が揃っていれば、まず疑ってかかった方が良いでしょう。
偽情報の確認
上記の不明点に加え、ノアコインの先行販売が可能と謳っていたようですが、今回フィリピンの大使館の公式ホームページから正式にある発表が出されました。
その発表は以下の通りです。
これは、日本の市場で「事前販売」されていると言われている仮想通貨「ノア・コイン」についてインターネット上で広まっている情報に関するものです。
日本市民の皆様から受けた問い合わせに応え、当大使館はフィリピン中央銀行(Bangko Sentral ng Pilipinas)と証券取引委員会(Securities and Exchange Commission)に確認を行ないました。
フィリピン中央銀行によりますと、中央銀行は、ノア・ファウンデーション及びノア・グローバルイノヴェーションサービス(ノア・グローバル)に対して、ノア・コインの事前販売に携わる権限を与えておらず、また、ノア・コインを国家プロジェクトとして承認しておりません。中央銀行により行なわれた初動調査では、ノア・コインの事前販売活動は、会社定款に記載されたノア・グローバルの主要・副次目的からかけ離れたものです。
フィリピン中央銀行と証券取引委員会の調査では、ノア・グローバルに国債や証券、その他類似証券を販売取引するライセンスや権限はありません。
加えて、ノア・グローバルは、証券取引委員会に登録されている住所に実在していません。ノア・グローバルの事務所住所(タギッグ市フォートボニファシオのネット・リマ・ビルディング、正確には10/F, Net Lima Bldg., 5th Avenue corner 26th Street, Brgy. Fort Bonifacio, Taguig City)への現地視察と調査を行なったところ、当該企業はネット・リマ・ビルディングのテナントではありませんでした。
これらの観点から、市民の皆様はデジタル金融取引への従事には慎重になり、フィリピン中央銀行(http://www.bsp.gov.ph/)や取引証券委員会(http://www.sec.gov.ph/)などフィリピンの関連政府機関のウェブサイトを確認するようお願いいたします。
完全にアウトですね。
今後、集めたお金をどのような用途で使用するのかは、ご本人しか分からない所でしょうが、現状分かっている情報だけでも少なくとも虚偽の情報で集金されていた事は事実と言えるでしょう。
ノアコインまとめ
既にお金を支払っている方は、今後そのお金をどうするかは自己判断という事になりますが、仮に私がお金を出している側だとしたら、すぐにでも出金手続きを行い資産の確保に走るでしょう。
実際にどの仕組みで動いているかは一切存じ上げませんので、どこまでが本当かは私には分かりません。
ただ一つ言える事は、自分のお金を真に管理できるのは自分だけという事です。
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