イーサリアムの仕組みとは?ビットコインとの違いを解説

イーサリアムもビットコインも、どちらも仮想通貨であることに違いはありません。では、どちらも同じ仕組みなのかというと、そんなことはありません。

イーサリアムにはビットコインにはない様々な特徴があります。例えば、スマートコントラクトなどがまさにそれで、スマートコントラクトはイーサリアムを象徴する機能の一つです。

世の中には非常に多くの仮想通貨が存在しているのですが、ビットコインを除き、イーサリアムは全アルトコインの中で最も時価総額が高い仮想通貨です。

一体イーサリアムの何が世界中の投資家からの関心を集め、人気を博しているのでしょうか?

今回はイーサリアムの仕組みを紹介します。

イーサリアムの特徴

イーサリアムは2014年7月に公開された仮想通貨で、通貨単位はETHです。

他の一般的な仮想通貨と違い、発行上限は設けられていません。(2018年6月8日時点)

アルトコインの中で最も時価総額が高く、ビットコインを除くと全仮想通貨の中で特に価値の高いアルトコインとなります。

2018年6月時点における時価総額は6兆円を超えており、3位のリップルのおよそ2倍以上となります。

イーサリアムはマイニングによって新規発行されるタイプの仮想通貨で、ブロック生成時間は約15秒とされています。

現状のところイーサリアムの発行枚数には上限が設定されていませんが、将来的には制限が加えられるかもしれません。

イーサリアムの最大の特徴というと、スマートコントラクトと呼ばれる機能がある点です。一体このスマートコントラクトとはどのような仕組みになっているのでしょう?

イーサリアムの仕組み

イーサリアムの基本的な仕組みはビットコインなどの仮想通貨と同じです。

マイニング方式はProof of Workとなりますので、この点はビットコインと同じです。ただし、将来的にはPoWからPoSに移行する予定とのことです。

イーサリアムもビットコインも、ブロックチェーンを土台に作られている仮想通貨という点は同じなのですが、ブロック生成時間がイーサリアムの方が速いという違いがあります。

このように、優劣の差こそあれ、マイニングの仕組みなどは同じなのですが、イーサリアムにはビットコインにはない機能があります。それがスマートコントラクトです。

スマートコントラクトとは、仲介者を必要とせずに、契約を自動的に履行するためのシステムのことです。

スマートコントラクトを通じて行われた契約内容は、ブロックチェーンの性質上、改竄され難く、不正がないため、この上なく安全な取引ができます。

さらに、ブロックチェーン上に取引のデータが公開されるため、透明性のある取引も可能となります。

スマートコントラクトを使うとどのような売買が行われるのでしょう?

例えば、自動車を売却するとします。この時、通常であれば中古車会社などの第三者が必要となります。しかし、イーサリアムのスマートコントラクトを使用すれば、自動車の代金を受け取った段階で自動的に契約が完結され、自動車の所有権を購入者に移すことができます。

このような個人売買は、本来であればリスクが高く、素人ではなかなかできないことです。しかし、イーサリアムが仲介役となって売買を完結することで、安全な取引ができるのです。

PoWとPoSの違いとは?

イーサリアムは現在でこそPoWを採用していますが、将来的にはPoSに移行する予定とのことです。

この二つにはどのような違いがあるのでしょうか?

まず、PoWもPoSも、合意形成のアルゴリズムであることに違いありません。ビットコインやイーサリアムなどの仮想通貨には中央管理者が存在しておらず、そこで行われる取引は果たして本当に正しいのかを判断してくれる人はいません。その代わり、コンピュータが取引の正当性を判断します。

このブロックチェーン上の取引が正しいのか、それとも否かを判断するための合意検証の方法がPoWであり、PoSでもあるのです。

まずPoWについてですが、これは取引の検証作業をすると、それに比例して新規発行通貨などの報酬がもらえるという仕組みのコンセンサスアルゴリズムです。

このPoWの計算量は非常に膨大なため、コンピュータでないと計算できません。そして、この計算を解き、最初に答えに辿り着いたマイナーに対して報酬が支払われる仕組みとなります。

このように、実力さえあれば誰でも新規発行の仮想通貨がもらえるPoWに対し、PoSでは新規発行の仮想通貨がもらえるマイナーを特定の人達だけに限定します。

具体的には、仮想通貨の保有量に応じて新規発行の仮想通貨がもらえる量が異なる仕組みとなります。

例えば、イーサリアムがPoSに移行すると、新規発行の仮想通貨をもらうためには、一定数量以上のイーサリアムの保有が条件として挙げられる可能性があります。

パソコンと電力さえあればマイニングができるPoWに対し、PoSでは仮想通貨を購入するための費用が必要となります。

なぜPoWからPoSに移行するのか?

まだ決定しているわけではないのですが、イーサリアムは将来的にPoWからPoSに移行するとのことです。

イーサリアムがPoSに移行する理由は、PoWの維持にかかる莫大なエネルギーをカットするためです。

PoWには膨大な量の計算が必要となりますので、マイニングをするにあたって膨大な電力が必要となります。ビットコインのマイニングの電力だけでも非常に量が多く、社会問題になっているほどです。

PoWを採用し続けている限り、コストが高くなることは避けられません。さらに、PoWは計算量が非常に多いため、取引の承認スピードが遅くなるというデメリットを抱えています。

これらの問題をPoSに移行することで解決することができます。PoWと違い、PoSではマイニングに参加できるマイナーを限定することができるため、PoWほどコストはかかりません。

さらに、PoSでは、PoWほど膨大な量の計算をする必要がないため、取引のスピードが速くなるというメリットがあります。トランザクションの量が減るため、PoSはスケーラビリティ問題に対処しやすいのです。

コストが安く、取引スピードが速い、これがPoSのメリットとなります。

イーサリアムはプラットフォーム

イーサリアムは通貨であるのと同時に、プラットフォームでもあります。

プラットフォームとは要するに基盤のことであり、イーサリアムの仕組みを応用することで、DAppsと呼ばれるアプリを作成することができます。

DAppsとは非中央集権的なアプリのことで、スマートコントラクトの技術を使用することで、自律的な運用が可能です。

イーサリアムというと仮想通貨のことを指すのですが、技術の世界ではプラットフォームのことを指すことが多いです。

イーサリアムというプラットフォームから作られた仮想通貨がイーサであり、ここで作られたアプリがDAppsとなります。

DApps以外にも、イーサリアムはブロックチェーン上に新たにトークンを作成することも可能となります。

スマートコントラクトの導入の経緯

スマートコントラクトという概念そのものに関していえば、イーサリアムが誕生するよりも前にあります。

スマートコントラクトが最初に導入された事例というと、自動販売機があります。1994年に法学者であり暗号学者でもあるNick Szaboがスマートコントラクトの概念を提唱しました。

自動販売機はお金を投入すると、自動的に売買契約が成立し、商品を受け取ることができます。イーサリアムのスマートコントラクトも、基本的な仕組みはこれと同じです。

スマートコントラクトが導入されると、今後は取引相手を信用せずとも安全に取引が行えるようになります。契約はすべてプログラム化されているため、目的の品を受け取れないなどのリスクを感じる必要なしに取引できます。

さらに、取引はすべて公開されているため、透明性もあります。

スマートコントラクトのメリットは他にもあります。まず、売買を仲介する第三者が不要となりますので、人件費などのコストを大幅にカットできます。

ブロックチェーンにスマートコントラクトを導入することで、これらのメリットを享受することができるのです。

スマートコントラクトの事例

スマートコントラクトを使った実例というと、まずゲームがあります。

「CryptoKitties」と呼ばれるゲームでは、ゲーム内で収集したキャラクターを個人間で売買することが可能です。この売買にスマートコントラクトが導入されています。

「REX」では、スマートコントラクトを用いた不動産売買を行っています。

ブロックチェーンを活用しているため、不動産取引の契約内容に瑕疵や不正は存在しません。さらに、スマートコントラクトがあるおかげで、不動産を自動的に売買できます。

このように、スマートコントラクトはネット上のサービスだけでなく、不動産のような現実のサービスやモノの売買にも導入することができます。

他の仮想通貨と比較

イーサリアムは確かに他にはない特徴のある仮想通貨ですが、ビットコインなどの他の仮想通貨と比較した場合、どのような違いがあるのでしょうか?

ここではイーサリアムと他の仮想通貨との違いを紹介します。

イーサリアムとビットコインとの違い

イーサリアムとビットコインの共通点として、まずどちらも仮想通貨で、ブロックチェーンによって成り立っています。

コンセンサスアルゴリズムに関しても、PoWを採用しているという共通点があります。

ただし、イーサリアムは今後、PoWからPoS、もしくはそれ以外の別のコンセンサスアルゴリズムに移行する予定とのことです。まだ決定していない情報のため、この辺りは不明となります。

2018年4月には、PoWとPoSを組み合わせたシステムが発表されているため、もしかしたらPoSとは異なるコンセンサスアルゴリズムを採用するかもしれません。

次に仮想通貨としての役割についてですが、ビットコインが送金に特化した仮想通貨であるのに対し、イーサリアムはプラットフォームとしての機能を持っているなどの違いがあります。

さらに、ビットコインはブロック作成時間が約10分ほどであるのに対し、イーサリアムは約12秒と非常に速いという違いがあります。

イーサリアムはビットコインと違い、決済サービスというよりもプラットフォームとして性格が強い仮想通貨です。

イーサリアムクラシックとの違い

イーサリアムクラシックとは、イーサリアムからハードフォークした仮想通貨です。

DAO事件と呼ばれるイーサリアムの流出事件をキッカケに分裂した仮想通貨で、その基本的な仕組みはイーサリアムとほとんど同じです。

ただ、上限が設定されていないイーサリアムに対し、イーサリアムクラシックはハードフォークを経ることで発行上限枚数を2億1000万枚に設定しました。

このようなちょっとした違いを除くと、イーサリアムとイーサリアムクラシックとの間に大きな違いはありません。あえて違いをあげるとすると、信念の違いがあります。

Community is Lawを信念にしているイーサリアムに対し、イーサリアムクラシックはCode is Lawを信念としています。

イーサリアムクラシックは、非中央集権的であることを何よりも重視しており、ソースコードこそ正義だと考えています。

DAO事件が発生した時、イーサリアムのコミュニティではハードフォークを行い、ハッキング前の状態に戻すという方法で事件を解決しました。しかし、これは非中央集権的な考えではありません。

このようなやり方に反発した一部のコミュニティがイーサリアムクラシックを支える母体となります。

ただ、あくまでコミュニティの信念的な違いであって、仮想通貨の違いというわけではありません。

イーサリアムのまとめ

イーサリアムは確かに仮想通貨として有名ですが、その真の価値はプラットフォームにあります。

イーサリアムをプラットフォームとして活用すると、通貨以上の利便性を発揮することができます。今はまだ試験的な段階のため、注目度も低いです。しかし、今後イーサリアムを利用したサービスが普及するようになれば、否応なしにイーサリアムへの関心は高まることでしょう。

それを証明するかのように、イーサリアムの時価総額はとても高く、ビットコインに迫るものがあります。将来的にはイーサリアムはビットコイン以上に価値のある仮想通貨になるかもしれません。

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