イーサリアムの将来性は?今後の動向を予測

2020年6月1日には26,106円が高値だったイーサリアムも、価格の上昇と下落を繰り返しながら、2021年4月14日には高値が250,000円を超えました

イーサリアムの時価総額は27兆円を超えアルトコインの中でもっとも高くなっています。

そんな成長が著しいイーサリアムの今後について、さまざまな視点から分析して解説します。

イーサリアムの今後はどうなる?

今までに何度もハードフォークやアップデートを繰り返してきたイーサリアムですが、今後の予定はどうなっているのでしょうか?

イーサリアムは発表当時から、数年単位の大がかりなアップデートをしてきました。

2021年にはそのアップグレードもいよいよ最終局面に入っています。

このアップグレードがイーサリアムの今後にどのような影響を与えるのか、ほかにもイーサリアムの今後の予測材料はあるのかこれからお話します。

イーサリアムは大型アップデート予定

イーサリアムのアップデートの計画のことをロードマップといいます。

ロードマップは大きく分けると全部で四段階あり、最終段階であるセレニティは2020年12月から実装されました。

セレニティと呼ばれるイーサリアム2.0は、さらに4つのフェーズに分けられており、その過程すべてが完了するのはもう少し先のことです。

今回のアップデートで目指す最大のゴールは、マイニング方式がPoSに変更されることと、シャーディングの実装がされることです。

PoS

PoSとは、Proof of Stakeの頭文字を取った単語のことで、コンセンサス・アルゴリズムの一つです。

今までのイーサリアムのコンセンサス・アルゴリズムはPoWだったのですが、最終的にはPoSに移行する予定です。

PoSでは、コインを多く保有している人に対して多数決の権利を与え、取引の記録作業を行うことになります。

全員が参加可能なPoWと違い、PoSはコインを大量に保有している人しか作業に参加できないため、電力の大幅な節約につながるのです。

イーサリアムがPoSに移行する具体的なメリットとして、まずイーサリアムのマイニングによる新規発行量が減るという利点があります。

最終的にはイーサリアムの新規発行をゼロにする予定とのことです。

新規発行が無くなると、マイニングに対するモチベーションが減るため、さらに電気代を抑えることができるなどのメリットがあります。

このほかにも、51%攻撃への耐性ができるというメリットもあります。

PoWは確かに一見すると民主主義的なシステムなのですが、もしも大規模なマイニンググループによって寡占化されると、51%攻撃が可能になるという短所があります。

他方でPoSの場合、51%攻撃を仕掛けるためには大量のコインを保有しなければならず、どれほど財力があっても不可能だとされています。

なにより、51%攻撃ができるほど大量のコインを保有した後に51%攻撃を仕掛けるものならば、確実に信頼を失い、そのコインは価格を暴落させることでしょう。

その時、誰が大損するかといえば、大量にコインを保有している51%攻撃を仕掛けた本人です。

このような構造的な仕組みから、PoSは51%攻撃に対して耐性があるとされています。

PoSには他にも、ブロックの承認プロセスが簡易で、生成時間が短縮されることから、ネットワークの維持コストの大幅カットにも一役買っています。

環境に優しく、51%攻撃に強く、そしてコストの削減ができるように、PoSに移行するメリットは多く存在します。

シャーディングの実装

シャーディングとはブロックチェーンのブロックを生成する作業を分割し、取引の検証作業の効率を向上させる技術です。

このシャーディングを実装すると、イーサリアムの利用者や取引量が増えすぎたことによって起こる検証作業の遅延を解消できます。

この検証作業の遅延が、スケーラビリティ問題といい、イーサリアムの課題の一つです。

シャーディングの実装によってイーサリアムの取引の速度が向上し、アプリケーション全体の利便性の向上にも繋がります

DeFi市場の拡大と影響

DeFiとはイーサリアムのブロックチェーン上に金融機関を組み込んだシステムのことです。

分散型金融機関ともいい、中央管理者の存在しない金融サービスの総称になります。

これまでのデジタル決済は、カード会社や金融機関が仲介に入り、取引の履歴の記録や承認、管理を行っていました。

しかしこの過程をイーサリアムのブロックチェーン上に構築することによって、取引間の仲介が不要となります。

このDeFi市場の拡大により手数料が格安になったり、これまで銀行口座を保有できなかった人でも金融サービスを受けられたりするので、さらなるイーサリアムの発展にも貢献するでしょう。

ETF(上場投資信託)への上場も

2021年2月25日、カナダの資産運用企業がイーサリアムのETF(上場投資信託)の目論見書を規制当局に提出しました。

これが承認されれば、イーサリアムによるETFは世界で初めてです。

ETFに承認されると、イーサリアムの現物を保有することなくETFを通じてイーサリアムへの投資ができるようになります。

またETFに上場するということは、イーサリアムが正式に金融商品として認められるので、イーサリアムへの信用度も高まるということです。

これまで仮想通貨に対して信用が低かった投資家からの資金流入も見込めるでしょう。

EEA(Enterprise Ethereum Alliance)とは?

EEAとは、Enterprise Ethereum Allianceの略で、イーサリアムのプラットフォームとしての利用を推進するプロジェクトのことです。

イーサリアムにはアプリケーションを作成できるという機能があり、それはビジネスの世界で活用できる強みでもあります。

イーサリアムのブロックチェーンで作られたアプリのことを分散型アプリケーション、いわゆるDAppsと呼ぶのですが、このアプリには中央主権が存在しないという特徴があります。

アプリのオペレーション業務はすべて自動化されているため、余計な人件費がかからず、低コストな運用が可能です。

さらに、DAppsの取引はすべて可視化されているため、透明性が高く、不正が起こりにくい仕様となっています。

アプリを改善する際はユーザーの合意が必要となるので、強引な改善やユーザーの理解を無視するような仕様の変更が起きないなどのメリットがDAppsにはあります。

EEAの活動内容は、このようなイーサリアムを介したアプリケーション開発の促進です。

EEAはそれをサポートする役なので、アプリケーションの開発自体はしていません。

EEAに参加している企業は既に500を超えており、その中にはMicrosoftやIntel、JPMorganなどの名だたる大企業も参加しています。

日本の企業も多数参加しており、MUFGグループやトヨタ、KDDIなどの大企業もEEAに参加するなど、世界中から大きな注目を集めています。

KDDIにいたっては、既にEnterprise Ethereumの実証実験を始めたほどです。

イーサリアムはただ有名な仮想通貨というわけではありません。世界中の有名な企業がイーサリアムの価値に気づき、ビジネスでの利用を検討しています。

イーサリアムの価値が知れ渡ることで、今後イーサリアムの価値はさらに上昇することが予想されるでしょう。

イーサリアムの価格は今後どうなるか?

世界のコンピュータと評されるなど、イーサリアムは世界中より注目を集めている仮想通貨です。

決済に特化したビットコインと違い、イーサリアムはプラットフォームになれるという独自の強みがあるため、ビットコインと競合し難いというのも、イーサリアムの価格を押し上げる要因となるでしょう。

EEAの推進もあってか、世界中の名だたる大企業もイーサリアムに対して強い関心を抱いています。

イーサリアムに対する世間の評価も非常に高く、今後の価格高騰が期待できます。

ではイーサリアムの価格が今後上昇するとして、どのくらい高くなるのでしょう?

イーサリアムが今後、どこまで価格が高騰するのか、完璧に予測することはできません。

ただ順調に上昇するのであれば、イーサリアムは今後50万円まで値上がりするかもしれません。

値上がりすると考えられる根拠

イーサリアムの価格が50万円まで値上がりするだろうと考えられる根拠として、まず過去の価格の動きを根拠として挙げることができます。

イーサリアムの過去の値動きをまとめると以下のとおり。

  1. EEAの発足により価格が急騰
  2. 利用者の増加による取引処理の遅滞、イーサリアムの盗難事件による下落
  3. アップデートへの期待による上昇
  4. 中国当局の仮想通貨規制による下落
  5. 仮想通貨バブルやG20サミットでの仮想通貨規制による暴落

イーサリアムの価格は、ビットコインの価格が暴騰した2017年まで低迷していましたが、EEAの発足をきっかけに価格は急騰し、当時の最高値を更新しました。

しかしイーサリアムの人気上昇による利用者の増加から、取引処理が滞る事態が起きたうえにイーサリアムの盗難事件が起こり、イーサリアムの価格は下落します。

その後2017年9月にはアップデートへの期待の高まりから再び価格が上昇しますが、中国当局による仮想通貨規制のニュースが出ると、イーサリアムの価格は暴落。

2018年1月までは緩やかな価格上昇を経ましたが、仮想通貨バブルやG20サミットで仮想通貨規制について話し合いが行われたことが原因で、価格はさらに暴落しました。

その後もイーサリアムの新しい改善案が発表されたタイミングやアップデートのタイミングで価格は高騰し、高騰した後には下落するという周期を繰り返してきました。

上昇と下落を繰り返しながらも、全体的に見るとイーサリアムの価格は右肩上がりで、2020年3月には新型コロナウイルスによる影響で下落するも、2021年4月には最高値を更新しています。

イーサリアムの価値が上がるキッカケ

過去の値動きから、アップデートや新たな施策のタイミングでイーサリアムの価格は上昇するということが読み取れます。

逆に下落するのは、イーサリアムや世界情勢が不安定な時期や各国が仮想通貨の規制について話し合うタイミングであることが分かります。

イーサリアムは決済機能としての役割だけではなく、優れた機能性を持つ仮想通貨なので、そのプラットフォームが整えば今よりもさらに価格が上昇する見込みは十分にあります。

それ以外にも高騰する機会があるとすれば、2017年12月にあった仮想通貨バブルのようなことが起きることです。

仮想通貨が儲かる金融商品だと世論が考え、ブームに火が付けば、ビットコインの次に注目度が高く、なによりも機能性に優れたイーサリアムへの購入が殺到することは想像できます。

イーサリアムを購入する人が増えれば、それに合わせて価値も増大することでしょう。

他にも、金融危機が発生することによって、代替通貨としてイーサリアムが購入され、価値が上がる可能性があります。

キプロスの金融危機があった当時、ビットコインの価格は高騰しました。もしも当時、イーサリアムが公開されていれば、ビットコインと一緒にイーサリアムの価格も高騰したことでしょう。

金融危機は一見すると通貨の価値を下げかねない出来事です。

しかし、仮想通貨は金融危機とは無縁の通貨なだけに、ドルや円などの法定通貨の価値が下がるような経済危機が発生すると、仮想通貨への購入が殺到し、価値が上がる可能性が高いのです。

このときビットコイン並みに流通量が多いイーサリアムの価格も高騰することでしょう。

経済危機や仮想通貨ブームのような外的要因を除き、イーサリアムに関連したイベントや出来事というと、イーサリアムのハードフォークなどが考えられます。

2018年1月20日、イーサリアムのハードフォークがありました。このハードフォークが起こった日、イーサリアムの価格が高騰しました。

この高騰は長続きせず、その翌日には下降トレンドに巻き込まれ、イーサリアムの価格はハードフォーク以前よりも落ち込んでしまいましたが、イーサリアムのハードフォークを投資家はポジティブに受け止めているということがよくわかる出来事でした。

イーサリアムはまだアップデートの途中段階であり、ロードマップを経て最終段階が終了することで、はじめて真価を発揮することができます。

イーサリアムの価格が高騰するとしたら、それはロードマップの最終段階が終了してからでしょう。

それまでは、イーサリアムの価格は現状を維持したまま推移し続けるかもしれません。

イーサリアムとはどんな通貨?

イーサリアムはアルトコインをけん引する仮想通貨の一つですが、イーサリアム自体は分散型アプリケーションのことを指します。

このアプリのことをDAppsといい、DAppsを動かしている環境で使用される通貨の単位が「ETH(イーサ)」で、これが仮想通貨にあたります。

これまでは便宜上、イーサリアムも仮想通貨の意味で使用してきました。

全仮想通貨の中でもっとも時価総額が高い仮想通貨といえばビットコインです。イーサリアムは、そのビットコインに次いで時価総額が高いアルトコインです。

2018年5月時点におけるイーサリアムの時価総額は6兆円以上で、これはビットコインの時価総額のちょうど半分程度です。3位のリップルが2兆円であることを考慮に入れると、イーサリアムがアルトコインの中でも抜きん出て時価総額が高いことがわかります。

イーサリアムに期待している投資家の数は非常に多く、今後も価格は上昇し続けるだろうと予測する人も多くいるものです。

将来性を期待されているイーサリアムとは、一体どのような仮想通貨なのでしょう?果たしてどのような魅力があるのでしょうか?

イーサリアムの特徴

イーサリアムの代表的な特徴は、先ほど説明した分散型アプリケーションのプラットフォームであることと、スマートコントラクトが実装されていることです。

DApps

DAppsという単語は先ほどのEEAのところで少し出てきましたね。

イーサリアムは決済用の通貨というよりも、プラットフォームとしての性格が強い仮想通貨だという特徴があります。

そしてそのプラットフォームの上にある分散型アプリケーションをDAppsといい、イーサリアムのブロックチェーンを使用すると、DAppsを作成することができるのです。

DAppsには中央管理者が存在せず、ブロックチェーンで管理・運営されています。

DAppsでは、システムメンテナンスでアプリを使用できない時間がなくなったり、アプリを管理・運営するコストがかからなかったりします。

そういった理由から多くの企業がDAppsの可能性に惹かれ、EEAという団体の下でアプリの開発に参加しているのです。

スマートコントラクト

イーサリアムには、自動的に取引が完結するスマートコントラクトと呼ばれる独自の特徴があります。

スマートコントラクトとは仲介を必要とせずに取引を成立させるシステムです。

例えばクレジットカードで支払いをする場合、店側と顧客の間にはカード会社が存在します。

ですがスマートコントラクトでは、ブロックチェーンに取引を成立させるプログラムを書き込めるので、カード会社のような存在が不要となるのです。

ブロックチェーンは改ざんが事実上不可能であることが特徴なので、スマートコントラクトも改ざんされずに直接取引ができるようになっています。

このスマートコントラクトの仕組みは、これまで仲介になっていた設備や人件費が不要になるので、さまざまな業界から需要があります。

イーサリアムの課題とは?

プラットフォームとして期待を集めているイーサリアムですが、その将来性は順風満帆なのでしょうか?課題や問題点は無いのでしょうか?

イーサリアムが抱えている問題点は複数あります。

まず、イーサリアムにはビットコイン同様に、スケーラビリティ問題を抱えています

さらに、利用者のプライバシーをどうやって保護するのか、コンセンサスをどうやって強化するのか、スマートコントラクトをどうやって安全なモノにするのか等の課題があります。

これらの課題に対し、どのような解決策があるのでしょう?

課題に対する解決策

イーサリアムが抱えている諸問題に対して、既に何らかの解決策が模索されています。

スケーラビリティ問題は、イーサリアムの利用者が増えることによってデータ処理が追いつかなくなることが原因の一つです。

これは今後アップデートで実装されるシャーディングで解決が期待されています。

次に、イーサリアムは利用者のプライバシーをどうやって守るのかという課題を抱えているのですが、これはゼロ知識証明やリング署名といった、匿名性通貨が持っている技術を活用することでプライバシーを保護することができるでしょう。

ただし、これらの技術を導入し、プライバシーを保護すると、今度はマネーロンダリングなどの犯罪に悪用されやすくなるという危機を招くことになります。

なにより、匿名性通貨は政府から嫌われやすく、下手をすると取引所に上場できなくなる恐れがあります。

さらにコンセンサスをどうやって強化するのかという課題についてですが、これはPoSに移行することで解決できるだろうとされています。

ただし、PoSを導入すると、コインを保有することを重視するユーザーが増えるため、イーサリアムの流動性が低下する恐れがあります。

イーサリアムのスマートコントラクトは画期的なシステムなのですが、本当に安全なのかわからないという課題を抱えています。この問題は、新しいプログラミング言語を使用することで解決されると言われています。

イーサリアムが抱えている課題は、どれも解決が可能なモノばかりです。ただし、そのまま解決すると、別の問題が生じるため、それをどうやって防げば良いのかという別の課題を同時に抱えています。

イーサリアムの課題が解決されるには、まだまだ時間が必要でしょう。

イーサリアムの今後

イーサリアムは今、もっとも注目されているアルトコインです。その証拠に、時価総額はビットコインの次に高く、EEAには世界的な企業が多く参加しているほどです。確かにイーサリアムには様々な課題がありますが、それらの問題点は今後のバージョンアップやハードフォークを経ることでやがて解決されることでしょう。

イーサリアムが本格的に価値を上昇させるのは、ロードマップの最終段階を迎えてから以降となるでしょう。それまでは、仮想通貨ブームの再燃でもない限り、価格は現状のままかもしれません。しかし、それは逆に考えれば、今の安い時期はイーサリアムを購入するには絶好のタイミングでもあるということです。

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