中国のビットコイン規制は今後どうなる?世界中で広がる仮想通貨規制

2017年の夏に中国の取引所が閉鎖されるというニュースとともにビットコインの価格が大幅に下落する事態となりました。

2018年になった現在も中国だけでなく韓国・インドなど世界各地で、ビットコインに対する規制のニュースが仮想通貨界を騒がせており、そのたびに価格が乱高下する事態になっています。

全ての規制のきっかけは中国から始まったと言っても過言ではありませんが、なぜ中国がビットコイン取引を規制しなければならなかったのでしょうか?

中国がビットコイン取引の規制を行った背景と今後の展開について見ていきましょう。

ビットコインと中国の関係や歴史とは?

ビットコインと中国が深い結びつきがあることをご存知でしょうか?

ビットコイン取引の大半が中国で行われていたというだけでなく、ビットコインのマイニングも電気代の安い中国で大半が行われていたため、ビットコインと中国は切っても切れない関係となっていました。

中国においてビットコインが最盛期の頃には、ビットコインの9割以上が中国の通貨である人民元建てであったと言われているほどです。

なぜ、これほどまでに中国でビットコインが広まりを見せたのでしょうか?

中国でビットコインなどの仮想通貨が人気の理由

中国は共産主義国家であり、共産主義の理念は「財産の一部や全部を共同所有し、平等な社会を目指す」ことを目的としています。

社会主義の理念は、働いた人に対して平等に利益を与え、その後の使い道まで規制はしませんが、共産主義の理念では、働いた人に対して平等に利益を分け与えるものの、その後の使用も平等であるべきと考えを基準に成り立っています。

そのため、中国では昔から国境を越えた資金の移動を禁止する姿勢が強く、仮に人民元を海外に送金する場合には、その使用用途や金額について制限が加えられていました。

それだけでなく、現在の中国はバブル状態で、一部の富裕層のいつバブルが崩壊するのかわからない不安定な人民元から、一国の市況に左右されない仮想通貨に交換しようという流れが強かったため、ビットコインの中国における需要がどんどん高まるようになりました。

中国における取引所の手数料の変遷

中国でビットコインの取引が盛んに行われた背景にはもう1つ理由があります。それはビットコインの取引所におけるビットコイン取引の手数料が無料であったことです。

中国政府によってビットコイン取引に対する規制が行われるようになってからは、取引手数料が発生するようになりました。日本国内の取引手数料と比較してもまだ低水準を保っているものの、元が無料であったことを考えると、中国人にとっては魅力の1つを失ってしまったことになります。

その結果、最盛期と比較するとビットコインに対する人民元の割合が徐々に低下しており、今後規制が強化された場合には益々ビットコインからの資金離れが目立つようになるでしょう。

中国でビットコインが規制された理由は全部で3つ

何の前触れもなく突然ビットコインが中国で規制されるという事態になり市場が混乱しましたが、なぜ中国でビットコインの規制が行われたのでしょうか?

ビットコインの規制が行われた背景には以下の3つの要素が深く結びついています。

  • 共産主義の理念に反する
  • 人民元のバランスが崩れてしまう
  • 政府主体の仮想通貨の発行を行いたい

それぞれの詳細について見ていきましょう。

共産主義の理念に反する

共産主義の理念は「財産の一部や全部を共同所有し、平等な社会を目指す」ことであり、給与も同じであれば消費する金額も同じで全ての人間が同等の生活を送ることを目標としています。

しかし、現在の中国は人件費の安さなどから海外企業が積極的に進出して景気も急上昇した影響もあり、日本のバブルのような状況になっています。

その結果、貧富の差が過去最大になっており、一部の富裕層がビットコイン投資を行ってさらに裕福になって貧富の差が拡大することを政府は恐れていると言えるでしょう。

それだけでなく、一部の富裕層がさらに資本を増やすことになるのであれば、全ての人間が平等であるという共産主義そのものの根底を富裕層たちによって覆られる可能性があるため、政府はビットコインに対して規制を行ったと考えることもできます。

人民元のバランスが崩れてしまう

米ドルや円などの国が管理し発行する法定通貨は、供給量などを調整して貨幣価値の乱高下だけでなく、物価の乱高下が生じないようにしています。

しかし、ビットコインに投資もしくは人民元をビットコインに交換する人が多くなると、市場に出回る人民元の量が減少してしまうだけでなく、銀行の預金のように政府が実態を把握することができないため、人民元の供給量の調整などが行いにくくなります。

結果的に、法定通貨は市場価値の安定したものでなければならないにもかかわらず、供給のバランスが乱れてしまうことによって、人民元の価格に乱高下が生じてしまうことにつながるため、政府による規制が行われたと言えるでしょう。

政府主体で仮想通貨の取引を行いたい

中国政府がビットコインを全面的に禁止したわけではありません。

中国政府としてはブロックチェーンの技術やICOなどのトークンを発行することによる資金調達などに興味を持っており、実際に政府主導でその技術を国内にも用いたいと考えています。

しかし、中国では取引所が乱立状態であり、取引量の実態を把握することが困難であったため、とにかく一度規制を行ってビットコイン取引における過熱感を冷やす必要がありました。

日本において仮想通貨法が成立して取引所が登録制になったように、中国でも仮想通貨における法改正や環境整備が必要とされています。

中国でICOが禁止されたのはなぜ?

証券取引所に株式を上場して資金調達を行うように、ICOは自社の発行するコイン(トークン)と仮想通貨を交換することによる資金調達の手段です。

ICOのプロジェクトには配当を予定しているものや取引所への上場を予定しているものなど様々ですが、株式のように証券取引所の厳しい審査を通過する必要がないことから、比較的容易に資金調達を行うことができる手段として注目されています。

しかし、株式のように厳しい審査(過去数年間の決算状況など)を通過していないことから、資金調達を行ったものの、事業が実行に移されていないなど詐欺案件も発生しています。

また、仮想通貨の匿名性が高いことから、資金洗浄やテロリストの資金調達に利用されるリスクが高いなど、問題を多く抱えていることから、中国だけでなくシンガポールなどでもICOを規制する流れが強まっていると言えるでしょう。

人口の多い中国の取引所が閉鎖された場合のリスクは?

中国国内の最大手の取引所としてだけでなく、世界のトップ5に入るほどの取引量を誇るBinanceがもし閉鎖されてしまった場合にはどのようなリスクが生じるのでしょうか?

今までのように急に規制が発表され、Binanceの出金手続きや換金手続きが行わなくなってしまった場合には、自身の資金が拘束されてしまうことになるため、拘束されている間に大幅に価格が下がってしまい大幅な損失が生じてしまうだけでなく、資金を回収できなくなってしまうというリスクが生じます。

Binanceが閉鎖されたことによって、ビットコインの価格を支えてきた人民元の存在がなくなってしまうのかと言えば必ずしもそうとは言えません。

ビットコインの最盛期の頃には、ビットコインに人民元が占める割合が9割を超えている時期がありましたが、中国の規制などの影響によって仮想通貨の取引をやめる中国人も現れており、以前のようにビットコインに人民元が占める割合は高くなっていないため、影響はそこまで大きくならないでしょう。

中国の規制や情勢がビットコインに与える影響は大きいのか?

中国の規制や情勢がビットコインに与える影響は大きくなっています。

中国国内で始まったビットコインに対する規制が国内だけにとどまらず、韓国、インドなど国際社会に広がりを見せてきていることがビットコインの価格に影響を及ぼしています。

現段階では、中国政府による国内の取引所の規制は行われているものの、中国以外の取引所で取引を行うこと自体は禁止されていませんが、今後中国人が仮想通貨取引を行うことを全面禁止するという規制が生じてしまった場合には、市場を動かす大きな力を持つ人民元の効果が期待できなくなってしまうでしょう。

それだけでなく、ビットコインのマイニングに対する規制が強化されており、マイニングの大半が中国で行われていることを考えると、マイニングが行われないことによってビットコインが機能しなくなる可能性もあるため、その影響力が大きいとも言えるでしょう。

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